kittiwake0730’s blog

2017衆院選 街宣の書き起こしをのせています

枝野幸男代表@JR桜木町駅前・神奈川大作戦1016~街宣書き起こし

冷たい雨の中にもかかわらずたくさんのみなさんにお集まりをいただきあるいは足をとめていただきほんとうにありがとうございます

立憲民主党代表の枝野幸男でございます

みなさんに背中を押していただいて立憲民主党、新しい党を立ち上げました

民主党民進党で積み重ねてきた理念と政策をこの選挙で掲げて戦うことができない.

そんな中で多くのみなさんに背中を押していただきました。

その積み重ねを踏まえた上で、なぜ多くのみなさんから背中を押していただいたのか。

今の政治に対して「おかしい」「なんとかしろ」

そんな思いが 背中を押していただいた。

その声を踏まえてさらにもう一段、日本の民主主義を前へ進めていきたい

そんな思いで新しい旗、立憲民主党を立ち上げさせていただきました。

右でも左でもない。今、問われているのは上からか下からか。

上から押さえつける政治、上からなんとしようという政策、もう時代に合っていない。

草の根の民主主義を、暮らしの足元からの政策を、新しい選択肢を、

みなさんに示していきたい。わたくしはそう思っています。

上からの政策、アベノミクス

強いものをより強くします。でも格差は拡大をし、社会が分断をされています。

時代に合わなくなっているんです。

かつて高度成長の時代は、たしかに輸出企業が、きく稼いで、

それが全国津々浦々に行き渡って分厚い中間層をつくり、経済大国日本をつくります。

でもあれはまだ日本が貧しかった時代。人口が伸びていた時代。

その時代の成功体験です。今の日本は違います。

成熟社会になって少子高齢化が進んでいます。

そんな中で強いものをより強くしても 社会も経済も元気にならない。

それがアベノミクス5年間の結論じゃないでしょうか。

アベノミクスで強いものをより強くするために

自由にすれば、競争させれば、世の中良くなるんだ

こうした新自由主義的な流れがあまりにも強くなりすぎました。

そして蓮舫さんからも話がありました。自己責任を政治があおる。

そんな流れが極端になりました。でもこれがまちがっているんです。

これを変えなければならないんです。

たしかに競争は大事です。でも競争が社会を良くするためにはその大前提があります。

公平公正なルールのもとで競争は行わなければいけないんです。

公平公正なルールを作る責任はどこにあるのか。政治の責任じゃないですか。

公平公正なルールを守らせる、政治の責任じゃないですか。

いろいろなところでルール無き競争がルールを守らない競争が行き過ぎている。

それを私は変えていきたい。

 一例だけ挙げます。働き方です。

非正規が4割にもなってしまった。これが格差を拡大させている大きな要因です。

その多くは派遣労働です。二十数年前、派遣で働く人はごく一部でした。

それはルールとして、特別な技術技能を持った専門的な仕事しか派遣は認められなかったんです。

だからむしろ派遣で働いている人は、正社員よりも恵まれた環境だと言われていたんです。

あっという間にこの二十年余りで 正社員を派遣に置きかえる、こんなルールに変えてしまったんです。

働くということはどういうことでしょうか。

たしかに使う側からは 安い賃金でいらなくなったらすぐクビにできる。その方が便利です。

でも働く側からみれば、働くということは自分の家族の暮らしのいとなみを支える行動じゃないでしょうかみなさん。

それがいつクビになるかわからないような働き方ではまっとうな暮らしはできないじゃないですか。

あまりにも低賃金では自分ひとりが食べていくのがかつかつで、

希望しても家族を持ったり子どもを産み育てたりすることはできないじゃないですか。

こんな働かせ方はまっとうなルールではありません。

だから、派遣法をもとに戻していきましょう!

一気にやったら中小零細つぶれてしまいます。段階がいります。

でもまっとうな道に戻していく、第一歩を踏み出させていただきたと思うんですみなさん。

働き方はルールはおかしくなっただけじゃありません。ルールが守られていません。

長時間労働、過労死、過労自殺。そしてブラック企業。そしてサービス残業

こんな言葉がまかり通っているのはおかしいんですよ?

残業したのに残業代払わなければ、違法行為なんですから。

違法なことがまかり通っている。守らせる責任はだれにあるんですか。

政治の責任じゃないですか。

長時間労働をむしろ厳しく規制をしていくことこそがこれからの日本の道じゃないですか

もし解散をしていなければ今ごろ国会で『残業代ゼロ法案』が審議をされていたんです。

ただでさえ払わなければならない残業代を払っていないのがまかり通っているのに

残業しても残業代を払わなくてもいいなんて仕組みをつくってしまう。

やってることは全く逆じゃないですか。

働いたら働いただけ給料をもらう。そんなあたり前のことを取り戻そうじゃありませんか みなさん。

 自己責任。

わたしも、自己責任で、党を立ち上げました。

篠原さんも高橋さんも伊藤さんも自己責任で今回、非常に厳しい道だけれどもわたしたちと一緒に戦うという道を選んでくれました。

でも人生を通じて自己責任だけで生きていける

人間なんてひとりもいません。

だれもが自分の力だけではどうにもならない時があります。

年をとれば、体が弱って介護が必要になるかもしれません。

今は健康で、高い給料もらって、商売うまくいってる人でも明日、重い病気にかかるかもしれない。

事故にあって体が不自由になるかもしれない。

人生だれにでも自分の力だけではどうにもならないことがある。

その時のためにあるのが政治なんじゃないでしょうか。

政治が自己責任を煽るというのは政治の責任放棄以外の何物でもないとわたしは思います。

困った時に寄り添う政治 いろんなところにやらなければならないことがありますが

ひとつだけ、具体例をいわせてください。

蓮舫さんの話の中にもありました。介護や保育です。

老後体が弱ってくれば 自分の力だけではどうにもならない。

今の日本の社会の中では夫婦ふたりで子どもを育てていく、とても困難です。

困った時にしっかりとした介護、保育を提供する。まさに政治の責任です。

でもどちらも足りません。足りない大きな理由の一つは人手不足です。

介護の職員が集まらない。保育士さんが集まらない。

なぜならば命にも関わる重い責任、肉体を使う重労働。

にもかかわらず低賃金だからです。おかしいんです。

日本は資本主義の国です。

資本主義の国では値段というのは需要と供給のバランスで決まるんです。

欲しい人がたくさんいて売ってるものが少なければ値段は上がる、

それがまっとうな資本主義です。

介護で働いてくれる人が足りない、でも介護のサービスを待っている人がたくさんいる。だとしたらその賃金は上がらなきゃおかしいんですよ

保育所が足りないという叫び声をあげている若い人たちがたくさんいるでも保育士さんが足りなければ、保育士さんの給料は上がらなければおかしいんですよ。

なぜ安く抑えられているのか。

それはどちらも政治がそこに使うお金を安く抑えているからにほかならないじゃないですか。

ちゃんとしたサービスが提供できるように

介護職員の給料を上げましょう。

保育士さんの給料を上げましょう。

大型の公共事業、ないよりあった方がいいです。

この桜木町の駅前だって、開発をしてきれいになって、そりゃ便利になりました。

ないよりあった方がいいものはたくさんあります。

でも、それよりも、老後の不安や子育ての不安を小さくする。

限られた予算はそちらに優先的に流すべきではありませんか

経済が、景気が悪いのは格差の拡大が原因です。

年収300万、400万。貯蓄や投資に回す金なんてありません。

所得の低い人ほど手にした収入はほぼ100%消費に回ります。

でも年収12億の人はさらに年収が倍になったからと

いって消費に回りますか?

回りませんよね。お金持ちほど金を使わない消費性向といいます。

それは経済の、あたりまえの大前提です。

格差が拡大をして、分厚い中間層と言われている人たちがどんどんどんどん少なくなって

その分貧困の苦しんでいる人たちが増えればそれは消費を冷え込ませている原因の一つになっているんです。

所得の低い介護職員や保育士さんの賃金を底上げすれば、そこに回したお金の分だけ消費が自動的にほぼ増えるんですよ。

介護も保育も需要はたくさんあります。

賃金が上がって、それなら働いてみようかという人たちが増えてくれば

どんどんどんどん職場自体が増えていって新しい雇用の場が生まれる。

そこに流していくお金はほぼ100%そのまま消費に回るんですよ。

消費不況を止めていくためにはこうして暮らしの足元にお金を流していくことが必要なんじゃないでしょうか。

さらに、それで老後の安心が、子育ての安心が高まっていく。

景気対策に子ども産んでもらうわけじゃありません。

でも希望する人たちが安心して子どもを産み育てることができるようになって

そして出生率が上がればそれで自動的に消費につながるじゃありませんか。

お年寄りのみなさんの中には若いころ、老後のためにと思ってコツコツお金を貯めてきた。

大きな額ではないけれども老後のための貯えを持っている人少なからずいらっしゃいます。

でも老後になっても使えない。それは介護や医療の不安があるから。元気なうちに使った方が幸せですよね。

それで消費が伸びるんですよ。強いものをより強くするのではなくて

暮らしを下から支えて押し上げる。これは貧しい人気の毒な人のためだけではない!

そのことによって、国の中でお金が回って、経済を、社会そのものを元気にしていく道だということを

私は自信をもってみなさま方にお訴えをさせていただたきたいと思います。

上からの政策になっているのは政治が上から目線になっているからにほかなりません。

権力を持っているから、数をもっているから、下々のものは言うことを聞け!

こんな政治なっていませんかみなさん。

総理大臣は なぜ総理大臣なんですか。

なぜその権限を預かっているんですか。

国会議員はなぜ国会議員として法律を作ってみなさんに命令しているんですか。

選挙で勝ったから。それは50点です。

憲法というルールに基づいて選ばれているから、総理大臣は総理大臣なんです。

その総理大臣が持っている権限は、権力は、憲法というルールで決められた範囲に限られているんです。

権力を持っているから何をしてもいいというのは18世紀です。

どんな権力も憲法というルールに従って使わなければならない。

19世紀に確立して、20世紀にあたりまえになったんです。

日本でも戦前は立憲政友会とか、立憲民政党とか、立憲主義を掲げなければならない時代でした。

でも戦後70年、みんなが立憲主義なんてあたりまえのことを忘れてしまっもいい世の中になっていたはずなのに

歴史を100年以上、戻してしまったのが安倍さんの立憲主義の破壊なんです。

みっともない!

立憲主義を今さら掲げなければならない国になってしまったことはみっともない!

みっともないけれども掲げなければならない取り戻さなければならない!

安保法制は平和の問題としても大事です。

でもこの権力を縛っている憲法のルールを、権力者が勝手に都合よく解釈を変える。

こんな近代国家としてはありえないことを絶対に許してはいけないと私は思います。

民主主義もゆがんでいます。民主主義に多数決はつきものかもしれません。

でも民主主義と多数決はイコールではありません。

民主主義というのは、主権者である国民のみなさん、みんなで決めようというのが民主主義です。

12千万人を超える国民みんなが集まって相談はできません。

だから国会議員を選ぶんです。そして12千万人を超える国民の意見が全部一つになることはありえません。

だから最後の最後は多数決で決めるんです。

でもはじめから数持ってるから、反対意見に耳を傾けない。反対意見は排除する。

いやそもそも国民に判断をしてもらうための情報提供をしていない

森友加計、PKOの日報問題、国民のみなさんに情報を隠しごまかし開き直る。

そして反対意見が多い法案、政策特定秘密保護法、安保法制、共謀罪

その直前の選挙できちっと説明しましたか?説明してないでしょう?

選挙で違うこと言って勝ったら強引にやる。ほんとうの民主主義じゃありません。

ましてや国会の審議などを通じて国民のみなさんに説明して説得して理解して

もらおう、そういう姿勢みられましたか?

覚えてますよね共謀罪法務大臣。大臣自身が中身わかってないんだから国民に説明しようがない。

それでも数持ってるから開き直って強引に押し切る、これは本当の民主主義ではありません!

時代のスピードが早くなっています。みなさんの意見を聞きたいけど聞く間もなく、

即断即決しなければならないこともあります。

だから強いリーダーシップを全面的に否定するつもりはありません。

でも一方でそうやって強いリーダーシップで即断即決をしなきゃならない側面も強くなっている。

その一方で世の中の価値観がますます多様化しています。

みなさんの暮らしも多様化しています。

一億総中流と言われた時代は金太郎アメのような社会だといわれました。

あまりみんなに違いがない、もちろんその中でも多様な考え方、多様な価値観がありました。

でも今の時代はその時代と比べてますます多様化しています。

都市と地方で、豊かな人とそうでない人で 高齢者と若者で 正社員と非正規で

ほんとうに多種多様な暮らしがあり、価値観も多種多様に分かれています。

そんな中でエイや!どーん!という決め方を積み重ねていったら

政治が遠いところに 俺たちとは関係ないよというところに どんどんどんどん向かっていってしまうじゃないですか。

そんな遠心力の働く政治と社会で ほんとうに未来を切り開けますか。

多様化している社会だからこそ、その多様な意見にしっかりと耳を傾ける。

全部を一致させることはむずかしいけれども最大限の努力をする。

それがその時代の民主主義なんじゃないですか。21世紀の社会のあり方なんじゃないですか。

わたしはそうした草の根からの民主主義を取り戻す、この国に草の根からのほんとうの民主主義を作り上げる。

その大きな一歩を立憲民主党を立ち上げたことで、この総選挙を通じて、踏み出していきたいと思うんですがみなさんいかがでしょうか。

102日に新しい党を立ち上げることを決意しました。

正直言って迷いました。

まあわたし8期やってますから地元ではそれなりに知名度あるんで、無所属でもやれるかなぁ。無所属だとね、自分の選挙中心にできたんですよ。

今ごろ京浜東北線の向こう側で、大宮で自分の選挙やってるんですよ。

正直言って迷いました。

でもそんな私の背中を押してこれは新しい旗を掲げて

しっかりとしたみなさんの受け皿を作らなければならない。

どこの党に入れたらよいかわからない、

こういう声に背中を押されて立憲民主党を立ち上げることを決意をしました。

だから、立憲民主党を作ったのはわたくし枝野幸男ではありません。

わたしに対して「枝野立て」と、背中を押してくれたあなたが

立憲民主党を作ったんです。立憲民主党はあなたです。

一緒に作る民主主義を、一緒に歩く本当の民主主義をスタートさせませんか。

今までの政治なら、ここで篠原さん、え~伊藤さん、高橋さん。

え~、で、大丈夫か全部言ったかな(笑)応援してください、お願いをします。

でも私は違うんだと思います。

この戦いは国民のみなさんが、主権者としての権利を取リ戻す、

民主主義を取り戻す、その戦いです。

その戦いの主役は政治家ではありません。候補者ではありません。主権者であるあなたなんです。

だから私はこう呼びかけさせていただきたいと思います。

わたしたちと一緒にこの選挙を戦いませんか。一緒に戦いませんか、みなさん。

まだまだこれまでの政治の流れの中で

あきらめてしまっている人、どうせダメだろうどうせ変わらないだろう、思っている人がたくさんいます。

ぜひみなさん。当事者としてそうした人たちに声をかけてください。

ひとりでもふたりでも三人でも。

変わるかもしれないよ。一緒に変えようよ。一人でも多くのひとに声をかけましょうよ。そしてこの輪を広げていきましょうよ。

そしてこの2017年、日本の民主主義は一歩大きく前に踏み出した、そういう結果をあなたが作るんです。あなたとわたしとみんなで作るんです。

ぜひそうした、そうした力をみなさん、出していこうではありませんか。

わたしたちもそのために全力で戦います。でもわたしにはあなたの力が必要です。

一緒にがんばりましょう!一緒にたたかいましょう!

ありがとうございました。ありがとうございました。

(liveでも聞きましたが、録画された演説をもとにウミネコが書き起こしたものです。)